校則は本当に必要なのか?~2年生英語科の追究~
<授業者より>
現在2年A組は「校則」について深く考えています。
イギリス公共放送BBCが日本の校則について報道をしたり、日本でもブラック校則という言葉が生まれたりしている事実を知った子どもは、校則の必要性について疑問を抱き、追究をしています。
そして、先週、「Do we really need school rules?」について、一人一人の思いを仲間に伝え合うべく、意見交流を行いました。
意見交流では、「生徒の平等性を保つためには校則が必要だ」という意見から始まり、学校の規律の維持の視点からの考えが続きました。
「学校=小さな社会」や「社会に出るための訓練だ」、「ルールがないと安心して生活できない」、「学校は学びの場所」など、学校や自分たちの将来を見据えた視点から、校則が必要だと考える子。
反対に、生徒の視点から「個性を尊重すべきだから校則は必要ない」と考える子。
議論が進み、「必要な校則もあれば不必要な校則もある」という考えが共有される中、「校則がないほうが笑顔が増えたり、いじめもなくなったりして、学校がよくなる」と校則を廃止にすることで学校がよくなると考える意見が出されました。
更に、校則が全くないフィンランドの学校の様子を動画を交えて紹介する子がいました。そこから、「校則をゼロにすること」について焦点が定まった議論が進みました。その中で、「格差が生まれるのではないか」や「日本人の礼儀正しさが失われてしまうのではないか」という考えもでてきました。
現在は、「どうしてフィンランドでは校則なしでも成り立っているのか」と考えたり、「フィンランド以外の国はどうなのか知りたい」と思ったりしながら、子どもは、実際に、外国の人に聞いてみようとしています。または、実態を調査しようと全校生徒にアンケートを取ろうとしている子もいます。
「校則が必要か不必要か」。
2Aがどのような考えを導き出すか楽しみです。
<おまけ>
ちなみに、この授業は、附中教員全員で参観をする、いわゆる「研究授業」だったわけですが、感染症対策ということで、教室には4~5名の教師のみが入り、残りの先生は、それぞれの教室で自習監督をしたりしながら、Zoomで参観をするという試みをしました。
私もZoomで授業を参観しました。
一人一人のすてきな考えがしっかりと伝わってくる時間でした。
また、多くの子が、日本語にすぐに逃げずに、自分の思いをがんばって英語にして伝えようとする姿も立派でした。さすが、2年生ですね。
コロナ禍ですが、附属岡崎中学校の強みである、「追究の授業」「意見交流」は大事にしたいと思っています。
よりよい授業をつくるために、より子どもが輝けるように、私たち教員も工夫しながら取り組んでいます。
(おまけの文責:森 卓也)