最後まで夢中で追究-3年生数学「データで未来予測」-

卒業まで残り僅かとなりましたが、3年生は、最後まで夢中で追究しています。
これからの情報があふれる時代の中で、正しいデータを収集し、活用していく力はとても大切になります。

3年生の最後の追究として、「今年度のスギ花粉の飛散量の予測」を行っています。

一般に、スギ花粉の飛散量は、前年の夏の降水量に関係があると言われていますが、そこは、附中の3年生。
そのことに、とらわれることなく、自分なりの仮説を立て、真剣にデータ収集をしました。
途中で、仲間と情報交換をしながら、より確かな予測できるように夢中に取り組む姿に感心です。

そして、このあたりの花粉は、岐阜の方から運ばれてくること
前年の夏の気象は、花粉の生成量に大きく関係がありそうなこと
その年の、春の気候によって、飛散量は影響すること
などなど、データをもとに、導いていきました。

なかには、相関係数を利用している子もいました。更には、規則性を見つけて、式化をしようという子もいました。
3年間の学びが集約される素敵な追究になっています。

<おまけ>

実は、附中には、花粉を収集し、計測ができる環境が整っています。
ここで、花粉量はどのようにして計測するのかを紹介します。
①まず、スライドガラスにワセリンを塗って、花粉捕集器にセットをします。

②翌日、スライドガラスにカルベラ液(花粉染色液)をつけて、花粉を染色して、カバーガラスを被せます。

③それを、顕微鏡で観測します。

調べ方は、至って原始的です。
④カバーガラス(1.8㎝×1.8㎝)内にある花粉の数を数えます。
⑤その個数を、3.24㎝²で割り、1㎝²あたりの花粉量を出します。
そして、なんと、昨日収集したものを観察すると、およそ50個以上の花粉を見つけることができました。
きれいに染まっているピンク色のものが花粉と思われます。

計算式に当てはめると、「17.9個/㎝²」という結果でした。
つまり、花粉が本格的に飛散を始めています
花粉症にお悩みの方は、ここからが、本当につらい季節です。
しっかり対策をしてくださいね。