第53回生活教育研究協議会




<公開Ⅰ>
国語1C 正邪を測る(短編童話) 
『失明』という結末の意味は、なんなのだろうか


社会3C 自由と平等の先に(人権と共生社会)
再犯を防ぐためにはどうすればよいのだろうか


数学2D QOL向上委員会(箱ひげ図とデータの活用) 
散らばりを考慮して相関関係を見いだすには、どう読み取り考察すればよいのだろうか


数学3A 輪に!輪に!パニック!(円の性質) 
複雑な円上のパターンを見つけるにはどうすればよいだろうか


理科2C あったカイロ(電流とそのエネルギー) 
少ない電力で、60℃に温まるカイロをつくるにはどうしたらよいか


理科3B やさしい石鹸っちゅうのは(化学変化とイオン) 
使える石鹸にするためにはどうしたらよいだろうか


音楽1D リズムの極み(器楽) 
みんなで一体感のあるリズムアンサンブルにするには、どうしたらよいだろうか


保体3D つながるペアでノーミスゲーム バランスボール卓球(球技・ネット型)
相手を崩して得点するためにはどうしたらよいだろうか


英語2B Magical Japanese You KNEAD to Know(Difference across Countries)
外国人が菓銘をとおして外国人が生菓子の魅力を実感できるようにするにはどうすればよいか


<公開Ⅱ>
国語2B 世に問う(プレゼンテーション)
プレゼンで共感を得るには、どうすればよいのだろうか


社会1D シン・三河武士(近世の日本) 
三河武士はどのような存在だろうか


数学1A Just Barely I'm wiseman(空間図形) 
仕組みをもとにして切り抜き図形をつくるには、どうすればよいだろうか


理科1B レンズをとおして見える世界(光の性質) 
被写体にピントを合わせ、他のものをぼかした写真を撮るにはどうしたらよいか


美術3B はっ!っとトリック(表現) 
動きを生み出すには、どのような色や形の工夫が必要なのだろうか


保体2A Develop Better Tactics カローリング(ターゲット型スポーツ) 
変わっていく状況の中、どのようにねらいを決めていけば勝利につながるのだろうか


技術3C アイでつむぐ未来(情報の技術) 
幼児のために絵本を制作するとき、AIと人間の役割をどう考えればよいか


家庭3D ハイテク未来(家族・家庭生活) 
どうすればおむつのサステナブル化を実現できるか


英語1C OMAEKAKKE(Cultural Diversity) 
日本語で通用するものを自分たちが広めるにはどうしたらよいだろうか


英語3A A Dragon's Tail(How to Connect the World)
私たちが日本と世界を更につないでいくにはどうすればよいのだろう

報告① 2年生 社会科 『どうする うずしお?』

鳴門のうずしおは世界遺産に登録されるべきなのだろうか。

自然体験活動の行き先に決めた淡路島について調べる中で、鳴門のうずしおを世界遺産にしようとする動きがあることに興味をもちました。そこで、1年生の頃に追究した「オーバーツーリズム」と関わらせながら、調査を進め、鳴門・淡路の人々とオンライン交流を重ねると、世界遺産登録に関する様々な考え方と課題を見いだし、追究すべき問題を「自然の保護と活用を両立するにはどうすればよいか」としました。

日本や世界の事例を調べ、実際に自然体験活動でうずしおを見たうえで、現地の市長や議員、企業の取締役、教員、学生などさまざまな立場の人と意見交換を行い、自分の考えを深めました。これらの活動で考えたことを基盤にして、問題を解決するための核となるものは何かを、学級で意見交流しました。「うずしおやごみの現状について人々が知らなければ何も動き出さないから、CMなどで知名度を上げることが必要だ」「知名度を高めて観光客が増えるだけでは自然保護につながらない。観光客に淡路島の環境保護活動に参加してもらって、現地の人とよい関係を作り、自然環境への関心を高めてもらったらどうだろうか」「現地の人みんなが自然を守ろうとする意識があるわけではない。観光客と現地の人が共に自然を守る意識を高めることが必要なのではないか」といった意見が交わされ、問題への考えが多面的になっていきました。

そして、「予算のことは子どもの私たちにはどうにもできない。意識を高める面でできることを考えることが必要だ」「人間関係のよさは確かに大事だけど、世界遺産に登録されるかどうかを考えるときには本質が違う」「イベントなどで観光客と現地の人がwinーwinになる助け合いはたしかによいが、過度になってしまってはいけない。何が目的なのかを考えなくてはいけない」と、議論が深まっていきました。

自然の保護と活用を両立するために、どうすればよいのか。自分の考えをいきいきと語り、仲間の考えと関わらせながら、問題を解決しようとする熱量を高めていく附中生。

今年度も熱い追究学習が始まりました。

文責:研究主任 河合貴宝